■プリント基板の基礎知識概要

プリント基板の基礎知識として、プリント基板とはどういうものを指すかを解説します。

プリント基板とは銅箔を絶縁板に貼ったものを写真製版技術を用いて、特定の個所の銅箔を溶かして配線を構成したものです。

よくプリント基板の用語で出てくる「パターン」とは上記のように銅によって形成された回路のことを言います。

プリント基板はエレクトロニクスの分野では欠かせないものとなってます。ではプリント基板の構造や絶縁板のバリエーションで幾つかご紹介しましょう。

 

■基板の構造の基礎知識

プリント基板には大きく分けて3つの種類に分別することが出来ます。

  1. 片面基板

    絶縁板の片面に配線用銅箔を形成したものです。アナログ回路用に用いられる基板です。片面基板では銅箔が無い面に部品を実装することから部品面、銅箔が有り、部品のリード線を半田付けを行う面を半田面と呼びます。

  2. 両面基板 

    絶縁板の両面に配線用銅箔を形成したも基板です。デジタル回路や高周波回路に用いられます。

     

  3. 多層基板

    配線層を絶縁板の内部に形成した基板です。

    電源供給能力に優れる基板です。何故優れているかというと、内部層の内、二つの層を電源専用で使用しているからです。

    主に、高速デジタル回路ように用いられる基板です。

■絶縁板の種類の基礎知識

  1. 紙フェノール

    フェノール樹脂をクラフト紙に含侵させた後に積層したものです。色は茶色で構成されます。

     

    コストパフォーマンスに優れ、主に片面基板専用として用いられます。

  2. 紙エポキシ

    エポキシ樹脂をセルロース紙に含侵させた後に積層したものです。片面基板専用で色は白色で構成されます。

  3. ガラス・エポキシ

    エポキシ樹脂をガラス繊維に含侵せたものです。。色は半透明で構成されます。

    コストは紙フェノールの2~3倍ほどかかります。多層基板は両面基板に使用されます。現在使用される基板の主流となっています。

  4. フレキシブル

    ポリミドフィルムやポリエステルフィルムから構成され厚さは30µm程度となります。

    折り曲げることが出来ることから、ICカードや携帯電話などに使用されています。