基板には様々な材質のものがあり、また用途も材質によって様々なものに用いられます。

■紙フェノール基板

 

フェノール樹脂と呼ばれる世界で初めて植物以外の原料から人工的に合成されたプラスチックを紙基材を含侵させた材料で造られた基板です。

主に片面基板として作られる基板です。もっとも古くから使用されてきたプリント基板で、ベーク、ベーク基板などと呼ばれています。

コストがかからず安価に製造できる基板です。ガラスエポキシ基板に比べて、特殊な工具を必要とせず加工性が高いなのどのメリットがあります。

一方で、耐久性、耐熱性、吸湿性が悪く基板が反り易い。また電気的特性が悪い。

 

■紙エポキシ基板

エポキシ樹脂を紙基材に含侵させた材料で造られた基板です。

ガラスエポキシ基板と紙フェノール基板の中間的な特徴を持ち合わせています。

耐熱性、吸湿性、電気的特性は紙フェノール基板より優れていますが、ガラスエポキシ基板と比べると劣るといえます。

 

■ガラスエポキシ基板

エポキシ樹脂をガラス繊維に含侵させた材料で製造した基板。

現在もっとも使用されている基板です。ガラエポという略称で呼ばれています。

硬く、耐久性が高く寸法変化が小さく、電気的特性も高く、吸湿性・耐熱性が高いというメリットがあります。

デメリットとしてコストが高く、紙フェノール基板の2~3倍かかります。加工にも専用の工具が必要で加工性が悪いといえます。

 

■フレキシブル基板

曲げたり、変形できるという特徴をもつ基板です。

ポリイミド、ポリエチレンテレフタートを基材とし、エポキシ樹脂やアルミナ樹脂を用いて作られた基板です。

電子機器の小型化に貢献している基板で、携帯電話とうにも用いられていました。