プリント基板がどのように作られていくかを見てきましょう。
■プリント基板(多層板)の内層の製造工程について見ていきましょう。
- 材料切断 基板材料をワークサイズに切断します。
- フィルムラミネート ドライフィルムを基板に貼り付けます。
- 露光・現像 パターンを感光させて焼き付けます。
- 回路形成 不要な部分(感光しなかった銅箔)をエッチングしてパターンを形成します。
- 黒化処理 銅箔面を酸化させることで絶縁層(プリグレ)との密着性が向上します。酸化して黒く変色することから黒化処理と呼ばれます。
- 組み合わせ 内層材とPP(プリグレ)のパターンを形成し、銅箔を組み合わせます。
- 積層プレス プレス機によって 組み合わせた材料を成型します。
- 外形加工 外形周囲には銅箔が残ってしまいますので残った銅箔を除去します。
■次はプリント基板の外層工程を見てきましょう。
- ドリル加工 基板材料をワークサイズに切断します。
- パネルメッキ 化学めっきを スルホール内壁の樹脂面に施します。次に「電気メッキ」を信頼性確保のために付けます。
- 露光・現像 ドライフィルムを基板に貼り付けます。そしてパターンを感光させ焼き付けます。
- 回路形成 不要な部分(感光しなかった銅箔)をエッチングしてパターンを形成します。
- レジスト まずレジストインクを塗布します。現像してから不要な部分の基材(銅箔)を露出させます。
- シルク印刷 スクリーン印刷により、 白・黄・黒などのインクを印刷します。
- 金メッキ 電解もしくは無電解のメッキを行います。
- 外形加工 納品する際の寸法に基板を加工します。金型によるプレス加工か、NC(ルーター)で切削する場合があります。
- Vカット Vカットが必要な場合は通電検査前に行います。
- 導通検査 フライングチェッカーを使用するか、基板ごとにチェッカー治具を作る場合があります。
- 洗浄 洗浄します。
- 出荷検査 主に目視で行われます。抜き取りによる特性検査を行う場合もあります。
- 梱包、出荷
以上が基板の製造工程の流れとなっています。