基板実装で使用する部品は大きく分けて2種類あります。スルーホール実装用の挿入部品と表面実装用の面実装部品(チップ部品)です。

まず挿入部品はラジアルとアクシャルと呼ばれるものが有ります。ラジアル部品はリード線が一線の同じ軸の横型の部品を指します。おもにカーボン抵抗など。

アキシャルはリード線が放射状(平行な状態も含む)の縦型の部品を指します。おもにアルミ電解コンデンサなど。

90年代からは表面実装の基板が増え始め、現在ではアクシャル、ラジアル品を実装する基板は少なくなってきたと言えます。一方で公共事業などで使用されている基板は、事業の性質上設計を変更する訳にも行かない事情と部品の信頼性を考慮して、あえてアクシャル、ラジアル品を使用するケースがあります。

屋外に設置する機器で特に振動などにさらされる状況ですと、リード線でしっかりと基板に接合してる基板の方が表面実装の基板より信頼性が高いともいえるでしょう。

表面実装品、所謂チップ部品の登場はエレクトロニクス産業に於いて重要な出来事だったといえます。このリード線の無い形状のおかげで、基板の省スペース化は飛躍的に進みスマートホンなどの登場を促した革新的な部品と言えるでしょう。チップサイズは1608サイズが標準とされていましたが昨今の自動運転技術、スマートホンのさらなる技術革新等でチップサイズはさらに微細な0402サイズが用いられるなど、高精度高密度の実装が要求されるようになりました。

時代が進むにつれて、端子数や集積度の上昇、素子の多機能化が増加。SOPやSIP、DIPなどの従来のパッケージでは対応不可能なケースが増え始め、端子を極小化したLCC、QFP、底面に格子状に丸ピンを配置したPGA などが導入されました。またBGAなどの密度の高い端子パッケージも必要とされています。